2011年02月25日

死を騙る男   インガー・アッシュ・ウルフ



内容(「BOOK」データベースより)
小さな町の平穏は、その殺人で完全に破られた。被害者は末期癌の老女。
死体は喉が切り裂かれ、奇妙な細工が施されていた。
小さな警察署を署長代理として率いるのは、61歳の女性警部補ヘイゼル。
不可解な事実がつぎつぎと明らかになり、やがて事件はカナダ全土へと波及する…。
困難を抱えた女署長と、謎に包まれた殺人犯の対決を圧倒的な筆力で描く、迫真の警察小説デビュー作。


     **   **   **

カナダの田舎町で起こった殺人事件。
様相は悲惨、遺体には奇妙な細工が施されている。
殺人とは無縁の小さな町の警察署が舞台となり、
主人公は活発な若者ではなく……61歳の署長代理女性警部補のヘイゼル。

ヘイゼル自身もいくつか悩みを抱えており、その中での異様な殺人事件が起こった。
彼女の性格がこれまた奔放なのです。
アルコールをかっくらうし、飲酒運転はしちゃうし、
保身のために自署だけで突っ切っちゃうし…
映画の中のヒロインのようです。

とはいえ、ストーリーはとても骨太です。
犯人が殺人を犯した理由、登場人物たちの魅力、刑事たちの確執など細部にまでドラマがあり、こだわっているようです。

どちらかというと、ただのミステリという感覚は受けなかったです。
読み進むたびに、ひとつひとつの意味を深く考えてしまいます。
なるほど、解説によれば作者紹介は「純文学作家の変名」だそうです。


カナダの事情(人種、原住民、孤独死等々)も読むにつれてわかってきます。

ただ、読んでいくうちに登場人物たちの顔が、私の頭にイメージされていくのにも関わらず、
犯人の顔がのっぺらぼうのままでした。
これはおそらく作者の意図であろうか。
犯人を理解できるわけがないのだ、ということを。


それにしてもひどく時間がかかった本だったなぁ。


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posted by オハナ at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ABC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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