2009年03月21日

町長選挙   奥田英朗



奇人・伊良部医師のシリーズ第三段
都下の離れ小島に赴任した精神科医・伊良部は、町を二分して行われる選挙に巻き込まれる。今回もおかしな治療が・・・・・・・。


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勢いあまって読んじゃいました。伊良部医師の持つ魅力に取りつかれたんですよね〜。

ただ、ちょっと今作は厳しいものがありました。
前作が直木賞受賞、期待はするなっていう方が難しいんです。わかってはいるんですが・・・・。生みの苦しみからか、もしくはテレビシリーズ化を目論んでいたのか・・・・。

実在の著名人をモデルにしているのはわかるのですが、それが何だかオリジナリティに欠けるような気がします。
読みながら人物の顔を当てはめてしまって、ストーリー自体に入り込めませんでした。残念。
伊良部医師のハチャメチャぶりも小さくまとまってみえました。

売れてるし、勢いつけて連続で出しちゃいましょー!!っていうのを想像してしまいました。
出版業界も難しいとは思いますが、ここまで商業魂アリアリだと読者側はついてけなくなります。


これ、文庫化が待てなくて単行本で購入した方はガックリしたんではないでしょうかね?そう思うのは私だけ?



帯に「伊良部だってひきこもる」ってありますが、これはどうなんでしょう。
うーん。


しかし、「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」は最高です。
著者からするとシリーズ第三段刊行は難しかったとは思いますので、今作は仕方ないという感想ですね。
次に期待したいと思います。

posted by オハナ at 22:53| Comment(0) | 奥田英朗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月19日

空中ブランコ    奥田英朗




イン・ザ・プールの続篇。
常識では考えられない伊良部医師。そこへ悩みを抱える訪ねる患者たち。どんなことに悩み、どんな風に乗り越え、どんな風に進んでいくのか・・・。


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私は仕事の合間に書店へ行き、この本を手にとっていました。
完全に伊良部医師にはまりました。
おそらく、私自身疲れていたんでしょうね。読み終わった時に気づきました。伊良部医師に癒されている私がいました。
ちょっとお疲れ気味や、テンションの低い時にはもってこいの本です。

様々な悩みを抱える登場人物たちの心境に、小さくうなずけるものがありました。

難しく書くことなく、笑いを入れて人間を描いています。
イン・ザ・プールより人間描写が巧みです。

さて、私の手元には第三段の「町長選挙」がすでにあります。
読破は早いはずです。

posted by オハナ at 22:53| Comment(0) | 奥田英朗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月16日

イン・ザ・プール    奥田英朗




とんでもない精神科医、ヤブ医者?変人?――いや、注射フェチでマザコンな野郎だった。様々な患者が医師のもとを訪れる。さんざん医師に振り回されてしまうが・・・・・・。


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装丁が華やかで目を引くものがあったので、前々から気になってました。

文章にテンポがあり、短編ということもあって往復の通勤で読み終えました。
プール依存症、携帯依存症、強迫観念症・・・・・の患者たち。
一見、ありえないだろ!!って思うかもしれませんが、患者それぞれに私は少ーしだけ共感できます。
主な登場人物たちの根底には、複雑な世の中と言われている「今」を映し出しているようにも感じました。

この本のようにポジティブに「治そうとするのではなく、ありのままを受け入れる」ということが肝心なんですね。

私はこんな医師がいれば、いますぐにでも友達になりたいです。
小さいことでくよくよしないで済むんだろうな。


ま、そんな深く考えずに軽〜く読む方がいいと思います。

そして、作者の奥田氏は患者たちの焦りや切迫感、迷いを描くのがうまい!
全体的にはさらっと軽く仕上がっているが、細部にこだわっている描写は素晴らしい。短編だからそう感じたのかもしれませんが・・・次回は長編を読んでみます。



ただ、「笑えます!!」といろんな書店のポップに書かれていましたが、
ハードルが上がるだけですよねぇ。


posted by オハナ at 22:04| Comment(2) | 奥田英朗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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