2011年06月30日

陽だまりの彼女  越谷オサム


内容(「BOOK」データベースより)
幼馴染みと十年ぶりに再会した俺。
かつて「学年有数のバカ」と呼ばれ冴えないイジメられっ子だった彼女は、モテ系の出来る女へと驚異の大変身を遂げていた。
でも彼女、俺には計り知れない過去を抱えているようで―その秘密を知ったとき、恋は前代未聞のハッピーエンドへと走りはじめる!誰かを好きになる素敵な瞬間と、同じくらいの切なさもすべてつまった完全無欠の恋愛小説。


  **  **  **  **

む。むむ。恋愛小説が続いていますね。
これは偶然です。
ツイッターのTLで少し賑わしていたものですから、
気になって購入してしまいました。
ちょっと、装丁がアレなんですけどね。

たしかに、完全無欠の恋愛小説なのかもしれません。
初めから中盤までは読み手をニマニマさせ続けます。

中学生のころ好きだった女の子が取引先の会社で偶然出会ってしまった。

まず、この出だしが漫画チック。
(決してマイナスの表現ではございません)
ここからぐいっと読み手を引きこんでいくんでしょうね。

そして中盤からは何やら雲行きがおかしくなり
ミステリー要素も含まれてきます。

ラストに関しては賛否両論あるかとは思います。
私はアリだと思っています。
ああいう終わり方だとしっくりくるかな、と。



  
posted by オハナ at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月11日

ハーモニー   伊藤計劃


内容(「BOOK」データベースより)
「一緒に死のう、この世界に抵抗するために」―御冷ミァハは言い、みっつの白い錠剤を差し出した。
21世紀後半、「大災禍」と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は医療経済を核にした福祉厚生社会を実現していた。
誰もが互いのことを気遣い、親密に“しなければならない”ユートピア。
体内を常時監視する医療分子により病気はほぼ消滅し、人々は健康を第一とする価値観による社会を形成したのだ。
そんな優しさと倫理が真綿で首を絞めるような世界に抵抗するため、3人の少女は餓死することを選択した―。


     **    **   **

積読本を崩していますが、前回に読んだのが江國香織。
次に手にしたのがこれ。
全然違うジャンル。
一気に異世界へと放り込まれました。



さて、『虐殺器官』を読んだ時もそうですが、この物語もすごい。
何がって、世界観、設定、バックボーン、構成がものすごい緻密です。
全くぼやけていません。
読んでいる最中、著者の思考の渦が迫ってくるのを感じました。
そして、抗うことなく渦に巻き込まれる。
どっぷり浸かり、読後の疲労感は半端無いです。

舞台は現代とは違いますが、つながるものはあるかもしれません。
「誰も病気で死ぬことがない世界」
体内に「WatchMe」というソフトウェアを入れられ、
害が及ばないように、自動的に管理・予防される。
すべてに管理され、知らない人の個人情報も難なく手に入れることができる。
勿論「プライベート」がないわけだから、
その言葉自体使われることはない。
使われるとしたら、意味することは「卑猥=プライベート」となる。
つまり、相手のセックス以外はすべてさらけ出す状態が普通なのだ。

徹底的に管理された見せかけの優しさ、ユートピアを壊したい少女たちは
「餓死」することで牙を剥くが……。

この徹底した管理の先が本当に恐ろしいです。
「未来永劫に向かって働き続ける肉で出来た機能のような身体があるだけの世界」
意志を剥奪するということ。

よくもまぁここまで書けたものだ……。
深く考えようにも、私の脳みそではすぐに煙が上がってしまいます。
著者自身は理屈人間らしいが、私は感情が先です。ええ、ええ。


本文中に、
なぜ人は何かを書くと思う。
文字は残る。もしかしたら永遠に。永遠に近いところまで。

とあります。

著者は若くして早世してしまったが、
間違いなく残ることは確かですね。


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posted by オハナ at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月20日

ストーリー・セラー   有川浩


内容(「BOOK」データベースより)
小説家と、彼女を支える夫を襲ったあまりにも過酷な運命。極限の決断を求められた彼女は、今まで最高の読者でいてくれた夫のために、物語を紡ぎ続けた―。極上のラブ・ストーリー。「Story Seller」に発表された「Side:A」に、単行本のために書き下ろされた「Side:B」を加えた完全版。

**  **  **  **  **  **  **  **
有川浩さんの本は初めてで、売れている作家さんとは知りつつも手を出さずじまいでした。


「泣かせる」系は苦手です。泣かせるハナシに「死」が絡むとどうしても敬遠してしまいます。
卑怯でズルく思えてしまうんですよね。

喰わず嫌いは良くない。読んでみよう。
出来るだけ期待をせずに、ハードルは下げて読んでみよう。
ということで読んでみました。

会話文が多く、センテンスが短めなので読みやすく、すぐ読み終えます。
ストーリーは、よくある話で、女性作家さんらしい男性像が描かれていました。
ストーリーの終わりに、『含み』を持たせた文が、この作品の味なのでしょうね。

まるで、テレビドラマの脚本家が書いたような作品です。
決して、悪い意味でなくて。
構成が上手いっていうんですかね。

スカして書いていますが、泣きましたけどね。




ひとつだけ「おぉ〜」と共感する部分がありました。
SideBにある、主人公の夫が重病にかかっているかも――ということを知らないで、主人公を「薄情な嫁」となじる身内に対して

「あたし以外の誰にも彼と同じものを背負っている顔はさせない」と憤る主人公。

なんて、傲慢で小さい人間なんだ――って感じる方も思うかもしれませんが、
私は共感できます。

傲慢でけっこう、器が小さいと言われてもけっこうと開きなおるで主人公に私は深く頷くことができました。

こういう細かい女性心理を表現できるのは、女性作家の強みですね。




タグ:有川浩 小説
posted by オハナ at 22:55| Comment(0) | ア行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月14日

九杯目には早すぎる 蒼井上鷹   




内容(「BOOK」データベースより)
休日に上司と遭遇、無理やりに酒を付き合わされていたら、上司にも自分にもまるで予期せぬ事態が―第26回小説推理新人賞受賞作『キリング・タイム』を始め、第58回日本推理作家協会賞・短編部門の候補作に選ばれた『大松鮨の奇妙な客』など、ユーモラスな空気の中でミステリーの醍醐味を味わえる作品の数々。

**  **  **  **  **  **

うーん。
30分の完結ミステリードラマって感じです。

文章、構成も独特で癖があります。
デビューだから仕方ないのかな?

ただ、人物キャラクターは悪くないのが救いでした。
短編、ショートで読ませる力は十分あり☆
posted by オハナ at 20:40| Comment(0) | ア行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月15日

葉桜の季節に君を想うということ   歌野晶午




「何でもやってやろう屋」を自称する成瀬は、同じフィットネスクラブに通う愛子から、悪質な霊感商法の調査を依頼された。
そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会い――

 ** ** ** ** ** ** 

何の気なしに再読。
一応、帯には「日本推理作家協会賞」、「本格ミステリ大賞」を受賞と書かれています。
ハードルをかなり上げたコメントも載ってます。


この本の世界観、主人公のキャラクターたち、白々しさがギャグに思えます。

伏線に気付き、
「あーこれを読まなきゃ、意味ないんだろうな」
っていう思いでページをめくってました。
確かに・・・・・・・確かにびっくりした――けど、それだけ。
たった、それだけ。
二度と読むもんか!!!!(読んでしまったけど)
どんでん返しがあっても、もしくは途中で気がついても、
それまでのストーリーが面白ければ十分なのです。

どうせなら、もっとコミカルに軽快にした方が好みかも。
じゃないと、最後まで読むことが苦痛になってしまう。

「イニシエーションラブ」が好きな方は、合うかもしれません。
私は無理だった。



何度、帯に騙されたか・・・・・・。
著名人が帯にコメントを書いていても、これからは無視です!!無視無視!!

それができたらいいんだけど、ついつい踊らされてしまう私。

たぶん、何度もこれからも騙されると思います。
それもありですね。
posted by オハナ at 18:38| Comment(0) | ア行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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