2011年07月23日

ぬるい毒  本谷有希子


内容(「BOOK」データベースより)
ある夜とつぜん電話をかけてきた、同級生と称する男。
嘘つきで誠意のかけらもない男だと知りながら、私はその嘘に魅了され、彼に認められることだけを夢見る―。
私のすべては、23歳で決まる。そう信じる主人公が、やがて24歳を迎えるまでの、5年間の物語。


  **  **  **  **  **


まず、タイトルの語感がとても好きです。

主人公は恋愛の駆け引きをしようとも、どっぷり相手に浸かってゆく。
それも、それを甘んじて受けているようにも感じられます。
相手の嘘がもっと素晴らしかったらいいのに…と。
それはわかります。
もっともっと相手の吐く嘘が巧妙で物語が見られるのなら、
その波に呑みこまれてみたい、という思いはわかります。

でも、本谷さんの書く物語は、
「みんなこういうところあるかもしれないけれど、
ここまでの女じゃないでしょ?」
と言っているような気がします。
すべて共感できなくても構わない、と。
(あくまで私が作品を読んだ感想です)

それでも、私はこの作品が好きです。
ぬるい、といいつつ、どろりとして悪臭を放つような毒はクセになります。

やはり、劇作家さんということもあって
舞台映像が見えそうな作品でした。


posted by オハナ at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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