2011年03月04日

きみはポラリス  三浦しをん


内容(「BOOK」データベースより)
どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。
三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛…言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。
けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている―。
誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。
カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。


      **  **  **

11篇からなる恋にまつわる短編集。

軽く読めればいいかな、と思い購入したんですが
一気に読んでしまった。
薄くなりがちな短編集にもかかわらず、恋する生活をうまく切り取っています。

恋。というと甘くなりがちなのに、そうではありません。
悲しいや苦しいとも違う。
ドロドロも違う。
ひどく曖昧な表現だけど、渋みのある甘さなのかしら。
後からホッとするような味がちゃんと追いかけてくるような感じ。
(あぁ、なんともいただけない表現……)
とにかく読んでみると分かってくださると思うのですが。

中でも印象的だったのが
「裏切らないこと」
裏切らず、本気を貫く。
そして三浦しをんさんが自らお題づけたのは“禁忌”

「私たちがしたこと」
これはなんだか苦しかった。
彼の気持ちも彼女の気持ちも何とも言えなかった。
素敵な、不毛だ。

面白いことに、話の雰囲気や文体が微妙に違うのです。
ライトなものもあれば、あざといぐらいの王道もあり、
三浦しをん趣味(BL風味)もあれば、
なにやら向田邦子さんの匂いもあります。
これだけ詰まっていたら十分です。
お腹いっぱい堪能できました。

一番最初の「永遠に完成しない二通の手紙」を読んでいるときに、
もう一回くらい彼らが出てくれば“しをん”っぽいなと思っていたら、
最後に「永遠につづく手紙の最初の一文」というので締められていました。

思わず、ニヤリとしてしまいました。

文庫版にはそれぞれのテーマ「自分お題」がきちんと書かれてあります。
それを見ながら読むのも楽しいですし、
後で照らし合わせるのも面白いかもしれません。


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posted by オハナ at 22:31| Comment(2) | TrackBack(0) | マ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは! 

私も読みました! 
中でも『春太の毎日』が好きです!
Posted by ブースカ at 2011年03月05日 22:46
ブースカさん、ようこそいらっしゃいませ。

“春太の毎日”は唯一ほんわかするお話でしたね。

アンソロジー“最後の恋”でも収録されていて
また読めて嬉しい思いです。
Posted by おはな at 2011年03月06日 01:13
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