2010年05月07日

臨床真理      柚月裕子



「このミス」大賞受賞。
臨床心理士の佐久間は、医療機関で藤木をカウンセリングすることになった。
彼は同じ福祉施設で過ごしていた少女の自殺を受け入れられず、なかなか心を開いてくれなかった――。


**  ** **  **  **  **  **
  
序盤はテンポよく、サクサク読めました。
いや、最後まで一瞬で読めたんですが、内容がとっても軽い。
テンポよく読ませてくれるっていうのは、一種の武器だと思うので、
どうにか作者には素人を納得させる資料集めをしたうえで、作品を仕上げてほしい……と感じました。

いろいろなことが「ご都合」になっていますぞ。

と読みながら思いました。


キャラクターも良かったんですが……
拍子抜けした感じがあります。

『……で?』っていうような読了感。


あぁ、かなりの辛口になってしまいました。


すぐ読めるので、2,3時間の移動時間にはいいかもしれません。
ラベル:柚月裕子 小説
posted by オハナ at 11:29| Comment(0) | ヤ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

殺人の門       東野圭吾



普通の人間が「殺人者」に至るまでの心理を描いてる。
殺人者になるために、何が欠けているか――。


  **  **  **  **  **  ** *

東野作品は何冊か過去に読みました。
好んでは読まない――って思いはあるのに、買ってしまいました。

主人公「田島」の半生を描いた作品なのですが、田島にはイライラさせられました。
幼少からの友達「倉持」につきまとわれ、何度も田島は苦い思いをするのですが、
なぜ、学習しないんだ!!!こいつといたら不幸になると小さいころから思っていたのなら、さっさと縁を切ればいいじゃないか・・・・・・
などと、終始イライラ〜イライラとしていました。
大人になってからは、ねずみ講にペーパー商法、株の空取り引き――などと田島の願ってもいない方向へと押し込まれてしまいます。
「普通の生活」を願っているのなら、さっさと倉持から離れたらいいのに・・・・。


作品は600ページと長編で、淡々と進んでいき、劇的な展開があるわけではありません。
それなのに、読んでいることが苦痛にならなかったのは、
東野圭吾の筆力なんでしょうね。

「読者が早く殺してしまえとさけびたくなったら、満足」
という東野氏の狙いにあてはめると、
ほぼ成功でしょうね。

私個人は読後感が悪い作品は好きなのですが、
この本の読後感は種類が違います。
ラベル:東野圭吾  小説
posted by オハナ at 11:13| Comment(0) | ハ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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